聖霊降臨の主日
２０１６年５月１５日
新潟教会

　教会は、毎週日曜日に皆が集まり、主の名においてともに祈り、ミサに与る場です。さらには、日曜日に限らず、様々な活動のため、勉強会のため、多くの人が集まってくる場でもあります。ただ集まる場であると言うよりも、教会は「共同体」です。わたしたちキリスト者にとって、信仰は一人で生きるものではなく、共同体において生きるものです。ですから、教会という共同体の存在は、信仰を生きるうえで非常に重要です。

　もちろんわたしたちは、信じるという決断を誰かにしてもらうのではなく、一人ひとりが自分で信じるのだという決断をします。その意味では、信仰は個人的なものと言えるのかもしれません。
　しかし、第二バチカン公会議の教会憲章には、こう記されています。
　「神は、人々を個別的に、まったく相互の関わりなしに聖化し救うのではなく、彼らを、真理に基づいて神を認め忠実に仕える一つの民として確立することを望んだ。（９）」
　そして教皇フランシスコも、「福音のよろこび」の中で、こう言われます。
　「神は人々を個々人としてではなく、民として呼び集めることをお選びになりました。一人で救われる人はいません。」（EG113）
　わたしたちは、個人として信じると決断して受けたこの信仰を、一人で孤立して生きるのではなく、共同体の中でともに生きていくのです。それは神ご自身が、わたしたちを、一つの民、「神の民」として呼び集められたからに他なりません。教会にとって、信仰者が共に生きる共同体の存在はとても大切なものです。共同体なしに、教会はあり得ません。

　でも教会には、みんなが集まってくるということ以上に、さらに大切な役割があります。
　本日の第一朗読には、「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると」と記されていました。弟子たちは、まだ先生を失った恐れと戸惑いのうちにありました。もしかしたら、自分たちも同じように迫害を受けるのではないかと心配をしていたのかもしれません。家の中に隠れるように集まっていました。その家の中にいた弟子たちのうえに、聖霊が降ってきました。聖書には、聖霊を受けた弟子たちは、一人ひとりがざまざまな国の言葉で語りはじめたと記されています。
　これはいったいどういうことでしょう。聖霊を受けると、とたんに外国語が話せるようになるのであれば、それはそれで素晴らしい。でもここに記されていることはそういうことだけではありません。

　実はここに、教会のもう一つの大切な役割が記されているのです。それは、集まってきた人々を霊的に満たした後に、福音を告げ知らせるために外に向けて派遣する役割です。教会は人を集めるだけではなく、広く外へと派遣する共同体です。
　ミサの終わりに司祭は「行きましょう、主の平和のうちに」と呼びかけます。司祭は、自分も含めて共同体として集っているすべての人に、福音を告げ知らせるために外へ向かって派遣されていこうと呼びかけているのです。ですからミサの最後の祝福は、派遣の祝福と呼ばれるのです。

　第一朗読では、弟子たちが語る言葉を聞いた人々が、「彼らがわたしたちの言葉で神の偉大なわざを語っているのを聞こうとは」と述べたと記されています。ここで大事なことは、派遣されたものが伝えようとした内容が、相手に確かに伝わっているという事実であろうと思います。
　派遣されて、福音を告げなければならないのだからといって、出会う人に片っ端から、聖書の言葉を語ってみたところで、仮にそれが日本語であったとしても、それは分からない言葉でしかありません。理解される言葉ではありません。わたしたちは、まったく神を知らない人たちに、その人たちに理解してもらえる言葉で神について語るために派遣されるのです。

　それではいったいどうしたらよいのでしょう。
　わたしたちは、毎日の言葉と行いをもって、イエスの福音をあかししていくのです。自分が生活する地域共同体の中で、より良い人間関係を築き上げる努力をすることも、福音のあかしの第一歩です。他の人との関わりの中で、親切で思いやりのある態度を示すことも、福音のあかしの第一歩です。

　もちろんわたしたちは完璧であるはずがないので、一人でそれをこなすには困難が伴います。福音にこうありました。「私を愛する人は、私の言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父と私はその人のところに行き、一緒に住む」
　自分一人の力で実行するのが難しいとしても、主の言葉をしっかり信じ実行しようとするとき、御父と主イエスがともにいてくださるという励ましの言葉です。そして実際に力を得ることが出来るようにと、あの弟子たちに、すべての人が理解できる言葉で福音を語らせた聖霊が、今わたしたちを導いてくださっています。教会共同体は、聖霊の導きのうちに生きています。さらには、一人では困難を感じるこの挑戦には、この教会共同体という仲間が存在しています。
　聖霊の導きを信じ、ともにいてくださる御父と主イエスの存在に励まされながら、教会共同体の一致の中で、この社会に派遣されていきましょう。そして福音を、言葉と行いであかしする道を歩んで参りましょう。神の救いはすべての人のものです。教会に来ている人だけのものではありません。

My dear sisters and brothers in Christ.

We gather together in a church on Sundays in the name of our Lord to pray and attend Mass as a community. Our church is not only for Sundays but many other activities are going on during week days. Our faith in Jesus Christ is based in a community and we do not live alone as a Christian. So community is the must for the Church.

Well, it could be said that the faith is a private matter as each one of us have to make our own decision to follow Jesus. However. Pope Francis in Evangelii Gaudium said this.
"God has chosen to call them together as a people and not as isolated individuals. No one is saved by himself or herself, individually, or by his or her own efforts."

We do make our own decision to follow Jesus but we do not live in this faith alone. We live in our faith together with Church community. We are called by God to be a part of one united People of God. Our Church cannot survive without community.

Our Church community is not only for gathering people but, at the same time, it has much more important function to offer.

In the first reading today, we read that "when Pentecost day came round, the apostles had all met in one room." Maybe the apostle are still afraid to go out to people, afraid of persecution and are still in shock of loss of their master. Then suddenly Holy Spirit came upon them and they started to speak in many languages.

If we could speak in many languages, then that would be very nice. But that is not the most important fact of the Pentecost. There is something more than that.

One of the most important function of Church community is to fill people with spiritual blessings and send them out to proclaim the Gospel. The Church community is not only for gathering people but also for sending people out.

At the end of Mass, priest usually say that "Mass is ended, go in peace." He is not saying just good-bye to everyone but he is sending you out to proclaim Gospel message.

In the first reading, those who heard apostles speaking in many languages said "we hear them preaching in our own language about the marvels of God." Important point is that what we proclaim should be understood by others. It is not the matter of fluency in certain languages. We have to proclaim Gospel in a way that would be understandable by others. So what we should be doing?

We have to be witness of Gospel message of Jesus Christ through our words and deeds. If we create good relationships with our neighbors in local community, that would be the first step of evangelization. In our relationship with our neighbors, if we try to be kind and show our thoughtfulness, then that would be the first step of evangelization.

Of course we are not perfect being. We need help. Gospel today said that "if anyone loves me he will keep my word, and my Father will love him, and we shall come to him and make our home with him."

Even we are not perfect, as we try to believe in the word of Jesus Christ, he and the Father would be with us always. Holy Spirit will be our guide to proclaim gospel and we have this community to support each other.

Having trust in the guidance and protection by Holy Spirit, today again, let us be sent out as missionaries of Gospel in this modern world.


Tweet